幼児の乾燥肌は見ていて本当に辛いものですよね。大人だって痒ければつい手がいってしまうのに幼児に、「かいちゃダメ!」なんて言ったことはありませんか?(実は私はかなりの頻度で言っちゃってました)

もちろん「かいちゃダメ!」というのは間違ってはいません。肌のバリア機能が大人よりも低い幼児にとって「かゆい」は大人よりも辛いと思ってください。

特に乾燥肌でひどくなりやすいところに〈顔〉があります。

顔は常に外気にさらされている所なので乾燥肌も悪化しやすいのです。今回は、顔のケアとかきむしる前のケア、そしてかきむしってしまった後のケアについてご紹介します。

顔の乾燥は体より念入りに!

顔は常に外気にさらされていると先ほど書きましたが、それだけではありません。顔の皮膚は体に比べて柔らかくほこりや花粉などの刺激を受けやすいのです(柔らかい分、くっ付いてしまうと痒みが出たり赤くなったりします)。

なので、顔の乾燥肌対策は体よりも念入りにする必要があります。
粉がふいていたら、軽く化粧水(出来ればスプレータイプの容器に入れたものを吹きかけて)をつけ、水分が残っているうちにクリームなどを塗り、水分にフタをしてください。

塗る時にはゴシゴシと擦り込もうとせず、優しく手のひらをふわっと当てる感覚で。
化粧水とクリームが混ざり、顔の肌質感触がもちもちに変わったら、保湿完了です。何度も手のひらを当てるので子供が飽きないように、ほっぺをムニュ~とする遊び感覚でしっかりと浸透させるようにしてください。

何度もムニュ~として楽しんでいるうちに保湿剤は浸透してくれます。

顔の乾燥肌がひどい時には食事の後の口まわりも悪化する可能性が高いので、食後はしっかりと拭き取ったあと保湿クリームやローションを塗りましょう(この時もゴシゴシ擦らずそっと拭き取るようにしてください)。

参考までに保湿剤の種類と性質をご紹介します。お子さんに合ったタイプで保湿をしてあげてくださいね。

《水分が多い》ローション

乳液

クリーム

軟膏《油分が多い》

顔の場合、粉がふいたり、かゆみがあった場合には水分の多いローションタイプで患部を冷やした後、乳液かクリームを塗ると保湿力が高くなります(昔通っていた皮膚科での皮膚科医談)。

クリームや軟膏を塗る際には大人が手のひらで保湿剤をしっかり伸ばして均等にしたあと顔に塗ってください。
伸ばしが均等でないと後々乾燥肌も落ち着かず乾燥を続ける場合もあります。

かきむしる前のケアとかきむしってしまった後のケア

かきむしるのは当たり前ですが「痒いから」なのですが、この痒みを抑えることって出来ないのでしょうか。

結論から言いますと、痒みを完全に抑えることはとても難しいでしょう。
なぜなら、刺激は常にあるものでケアした直後は落ち着いていても乾燥肌の場合、保湿もすぐに皮下に浸透してしまって表面は乾燥してしまうからです。

かと言って四六時中保湿をするわけにはいきませんよね。なので、お子さんの手がよく行くところは注意深く観察していて保湿をする際には他の所より化粧水などの水分を多めにつけ、保湿クリームなどで水分にフタをしてあげてください。

でもこれはあなたが起きていてしっかりと観察できる時のケアです。

お子さんは寝ていても掻いてしまうものです。そこで、かきむしる前のケアのひとつとして、お子さんの爪は常に短く切り、出来ればやすりなどで切り口を滑らかにしておいてください。万が一掻いたとしても伸びていたり切りっぱなしの爪よりは肌への負担は軽くなります。

それでも心配な場合はグローブなどもありますが、これは無意識に外してしまう可能性もありますので、掻かなくなるかどうかは個人差があります(ちなみに我が子はまるで起きているのかと思うくらい自然にグローブを外して掻いていました)。

保湿もして、爪も切って、かきむしる前のケアをしていたにも関わらずあなたが寝入ってしまった後などにお子さんがかきむしってしまい、気が付いたら血だらけに!なんてことになった時はとてもショックですよね。かきむしった後は細菌感染も新たに心配の種になってしまいますし。

そこでかきむしった後のケアとしては、まずかきむしってしまったところをきれいにします(シャワー浴でもいいですしガーゼなどにぬるま湯を染み込ませてそっと拭き取ってもいいです)。
その後、出来れば化膿止めなどの塗り薬を薄く塗り、薬が乾いたら保湿をしてください。

市販の化膿止めのおすすめは?

市販の化膿止めでかきむしりに有効なものはコチラ

マキロンSキズ軟膏(第一三共ヘルスケア)


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ただし消毒成分も入っているのでしみることもあります。

マキロンSキズ軟膏(第一三共ヘルスケア):公式サイト

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【第2類医薬品】第一三共ヘルスケア キシロA軟膏 (10g)

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顔も体も基本は保湿!でも頑張りすぎないでくださいね

お子さんの乾燥肌対策はあなたがケアすることが多いと思いますが、気を付けてほしいことがあります。
それはあなた自身が一生懸命になりすぎて頑張りすぎて疲れてしまうこと。お子さんの乾燥肌対策は短期間では終わりません。成長とともに肌体質が変わったり、皮膚が丈夫になったりして改善していくものですので、今、とても状態が悪いという時期だったとしても悪化していることをあなた自身のせいだとは決して思わないでください。

あなたがケアしているからこの状態で症状が抑えられている!

そう考えてほしいです。私は親子で乾燥肌でした。幸い子供は成長とともに症状は落ち着き、今では保湿こそ続けていますが自分自身で塗れるようになりケアは親の手を離れました。幼児の頃から私も子供のケアを必死でやっていてとても疲れてしまった時期がありました。自分を責めた時期もあり、その時皮膚科医に「お母さんは頑張りすぎないこと!今のケアが今出来るケアなのだから大丈夫!」と言われて救われました。

あなたも頑張りすぎて疲れないようにしてくださいね。