京都、というと多くの人は古都京都を思い浮かべると思います。

舞妓さんが歩き、町家や神社仏閣が並ぶ町、京都。

でも京都の魅力はそれだけではありません。

宇治茶の名産地として知られる南部の「お茶の京都」、茅葺きの家が建ち並ぶ風景が美しい中部の「森の京都」、日本海に面した北部の「海の京都」、そして竹林が多く残る西南部の「竹の里・乙訓」、これら京都市街の地域を「もうひとつの京都」として魅力を発信していく取り組みがなされています。

もうひとつの京都 → https://www.pref.kyoto.jp/anotherkyoto/

先日、「海の京都」である舞鶴へ日帰り旅行してきました。

舞鶴ってどこにある?

舞鶴は京都駅から特急に乗って約1時間30分、舞鶴市は日本海に面した福井県との県境の町です。

海上自衛隊の基地や教育施設、そして全国で唯一の「海猿」を育てる海上保安庁の学校もあり、北海道行きのフェリーや大型客船も入港する文字通り「海の京都」です。

私は特急を利用しましたが、京阪神地区からは高速バスも運行されているので、自家用車以外の交通アクセスも便利です。

20年ぶりの舞鶴旅行

友人の誘いで実現した今回の旅の目的は、ズバリ「船を見に行くこと」でした。

船なんて大阪湾でも神戸港でも見られるじゃない!なんて言うのは野暮。大阪や神戸だと「ちょっと遊びに行く」感覚で、舞鶴となるとグッと旅行感が増すから不思議です。

そしてもうひとつ、舞鶴に住む友人と会うことも目的でした。

以前にも舞鶴まで会いに行ったことがあるのですが、20年くらい前のこと。

友人が京都市内まで買い物や遊びに来る方が圧倒的に多く、会うのは数年ぶりでも舞鶴で会うのは本当に久しぶりでした。

ただ残念なことに仕事のため午後しか合流できないということで、京都から一緒に行った友人と観光しながら待つことにします。

舞鶴観光の必需品

舞鶴市の特急停車駅は西舞鶴駅と東舞鶴駅の2つです。

私たちが降り立ったのは終点でもある東舞鶴駅です。

舞鶴観光の必需品、かまぼこ手形

駅から出て最初に向かうのは、駅のすぐ近くにあるバスの案内所。ここで市内のバスが1日乗り放題になる「かまぼこ手形」を購入しました。

東舞鶴での観光メインとなる赤れんがパークには東舞鶴駅からも歩いても20分くらいで行くことができますが、効率的にあちこち見るならバスが一番。赤れんがパークや自衛隊桟橋を経由しながら西舞鶴と東舞鶴を結ぶバスが30分ごとに運行されています。

バスが乗り放題になる他、市内の観光施設での割引もあります。

優待特典を利用すると、施設ごとに違ったスタンプを押してもらえます

そして何より、「かまぼこ手形」が手元に残るのが嬉しい。割引を受けるとスタンプを押してくれるのも記念になります。

ちなみに「かまぼこ手形」は本物のかまぼこ板を使って作っているそうです。

海辺のカフェでランチ

海の見えるカフェで美味しいランチ

観光の前に腹ごしらえ、ランチすることにしました。

お店は舞鶴の友人に教えてもらった海が見えるカフェBONOです。

大きな窓の向こうには美しい舞鶴湾の景色が広がっていて、とても開放的。

絶景も一緒に味わいたくてカウンターの席にしました。

野菜がふんだんに使われているランチも美味しくて、時間を忘れて長居したくなる空間です。実際に居心地が良すぎて、次の予定の時間に遅れてしまいそうになり、慌ててお店を飛び出しました。

BONO → https://www.bono-maizuru.com/

舞鶴での観光

海軍、自衛隊にゆかりのある場所が多くあり、週末には自衛隊の施設も一般公開されています。また、赤れんがの倉庫群が並ぶ赤れんがパークにはレストランやお土産ショップ、博物館も併設されています。

今回、「船が見たい」という友人の希望を叶えるために選んだのは「海軍ゆかりの港めぐり遊覧船」でした。週末に1日4便運航されている遊覧船は現地で乗船券の購入もできますが、ネットからの予約も可能です。

私たちが事前予約したときはまだまだ席に余裕があり、これは貸し切り状態なのでは?と思っていたところ、現地で購入される方が多く、ほぼ満席での出港でした。

確実に乗船したい場合は予約がオススメです。

かまぼこ手形があったので乗船料金が500円引きになりました。

赤れんがパーク → https://akarenga-park.com/

大迫力の遊覧船

これから乗船する遊覧船

遊覧船は舞鶴湾の中を30分かけて一周してくれます。

通常の一般公開では岸壁からしか見られない海上自衛隊の艦艇の他、造船所で建造中やドック入りしている船も海から間近に見ることができるのです。

お天気もよく、最高のクルージング日和

元海上自衛官だというガイドさんの説明はマニアックな内容もあり、よくある観光遊覧船とは一味違います。

とても分かりやすい説明をしてくださるガイドさん

通常、ガイドさんが乗船するのは午前中の2便だけで午後からの便は放送による説明になるそうですが、この日はラッキーなことに私たちが乗船した午後便もガイドさんが乗船されました。

自衛隊の艦艇も海から見学

海軍ゆかりの港めぐり遊覧船 → http://www.maizuru-kanko.net/recommend/cruise/

舞鶴のお土産

レトロさがたまらない海軍割烹術参考書

海の町らしく海産物も有名ですが、加工品であるかまぼこも有名です。
美味しい地酒もあります。

海軍ゆかりの地ということで、海軍で使われていたレシピを使って再現された海軍カレーや肉じゃがも人気のお土産です。

海軍カレーのレシピも載っています

レトルトの海軍カレーは複数あり、友人はどれを買うか悩んでいました。

地元のパン屋さんが作った「海軍カレーパン」や「肉じゃがパン」もあります。

私が選んだのは、そんな海軍のレシピが掲載された「海軍割烹術参考書」です。

レトロな見た目ですが、内容は全て現代語で記載されているので読みやすく楽しい1冊です。

赤れんが博物館

赤れんが倉庫群

赤れんがパーク内にある赤れんが博物館は「かまぼこ手形」で無料入場可能です。

2階建ての小さな博物館ですが、世界各国のさまざまなれんがを見ることができます。歴史的建造物のれんがも展示されていました。

赤れんが博物館

赤れんが博物館は旧海軍の魚雷の倉庫を利用しているので、建物自体も歴史的な価値があります。

無料で入れるから見る?くらいの気持ちで入館した博物館でしたが、思いの外、楽しむことができました。

近畿百景第1位の眺望

五老スカイタワーからの眺望

さて、ここからは仕事を終えた舞鶴在住の友人と合流です。

バスでは行くことができなかった五老ヶ岳へ車で連れて行ってもらいました。

五老岳は標高301m、頂上にあるスカイタワーの展望室は海抜325mだそうです。舞鶴湾を見渡せる絶景が広がっていました。冬の朝には雲海も見ることができます。

スカイタワー併設のカフェには「海自カレー」や「肉じゃがコロッケバーガー」などオリジナルのカフェメニューもあるそうです。
次回はぜひカレーを食べたいと思いました。

五老ヶ岳 → https://goro-sky.jp/

海の幸で夕食を

せっかく舞鶴まで来たのだから、と早めの夕食は「舞鶴港とれとれセンター」へ向かいます。海鮮市場では舞鶴港で水揚げされた海の幸を販売している他、その場で調理した海産物、お寿司などをいただけます。焼き魚や刺身などをビールと一緒にいただき、旅を締めくくりました。

海鮮市場の閉店時間は18時です。17時半を過ぎると、閉店準備を始めるお店もちらほら。

店頭に並ぶ商品も少なくなるし、物によっては売り切れて買えないこともあります。

友人が食べたかった鯖寿司はお昼までしか作っていないということで購入できませんでした。

その分、休憩コーナーのテーブルは空きがあり、余裕を持って食事もできるのですが、お目当ての商品がある場合は早めの来場が良さそうです。

とれとれセンター → https://toretore.org/

この日の舞鶴はどこも桜が満開で、絶好の散策日和でした。

次は伊根町の舟屋に行こうと計画中で、しばらくは「海の京都」を楽しむ旅が続きそうです。